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就職活動における人事部と学生

就活における社内イベント(BBQ大会など)の意外な落とし穴

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就活サイトを見ていると、バーベキュー大会、ボーリング大会、お誕生日会など、社内イベントを活発に開催している会社があることに気づくと思います。このような会社紹介を見て、「社員の仲が良さそうで、楽しそうな会社だな」と思うかもしれません。でも、それって本当の姿でしょうか? 今回は「社内イベントの落とし穴」について紹介していきます。

 

社員旅行や社内BBQは楽しみなイベントなのか?

就活サイトを見ていると、社員旅行バーベキュー大会お誕生日会などを頻繁に開催している「仲の良さそうな会社」を見つけることができます。こういった会社紹介を見て、「この会社なら充実した社会人生活を送れそう!」と期待に胸を膨らます学生もいるでしょう。

確かに、社内イベントが盛んな会社は「社員同士の仲が良い会社」なのかもしれません。しかし、そうではない可能性もあります。順を追って説明していきましょう。

基本的に、旅行やBBQなどは「楽しいイベント」といえます。気さくな仲間とワイワイ過ごすことができれば、たいていの人にって「楽しい時間」になるでしょう。特に、地元を離れて就職する新社会人は、近くに友達が1人もいなくなってしまうため、「社内に友達を作れる環境があると助かる!」と考えても無理はないでしょう。

ただし、「社内のイベント」と「友達同士のイベント」を同じ目線で考えるのは少し危険です。会社の同僚は、必ずしも「仲の良い友達」になるとは限りません。

結論から言ってしまうと、社内イベントを楽しめるかどうかは、その会社の雰囲気次第で大きく変わります。友達のように付き合える場合もあれば、できれることなら会いたくない、面倒な上司・同僚がいる場合もあります。本来は社員同士が仲良くなるために開催されるイベントなのに、チクチクと嫌味を言われるような状況では、到底、「楽しい時間」にはなりません。

また、同じ会社であっても、人によって感じ方が異なるケースもあります。仲良しグループに所属できれば「楽しいイベント」になりますが、そうでない場合は、時間が過ぎるのを待つだけの「退屈なイベント」になってしまいます。

 

社内イベントは強制参加が基本?

「社内イベント」が「友達同士のイベント」と大きく異なる点は、参加/不参加の自由度が極めて小さいことです。社員旅行やBBQ大会などは「仕事」ではないため、本来は自由参加となるのが基本です。よって、「嫌なら参加しなければよい」という考え方も通用するはずです。しかし、実際にはそうもいきません・・・。

建前としては自由参加になっていても、「参加するのが当たり前」という風潮で社内イベントを開催している会社は沢山あります。このため、「今回は欠席します」と言い出しづらい雰囲気になることも・・・。

勇気を出して欠席の旨を伝えても、「何で参加できないの?」と問い正される場合が多いといえます。このとき、適切な理由を答えられないと、さらに気まずい雰囲気になってしまいます。断り文句の常套手段である「仕事が忙しいから・・・」という理由は、社内イベントには通用しません。だって、相手も同じ仕事をしている社内の同僚なのですから。

その結果、「面倒だな・・・」と思いつつも、嫌々、社内ベントに参加している人は決して少数派ではありません。最悪なケースでは、(上司を含め)全員が「楽しくない」と思っているのに、「会社の伝統だから」という理由で延々と社内イベントが継続されているケースもあります。

そのほか、

 ・社員旅行で余興(宴会芸)を強要される
 ・全員参加の体育祭を毎年開催している
 ・ゴルフコンペに向けた合同練習会がある
 ・1人ひとりにバレンタインチョコをあげるのが当たり前
 ・ホワイトデーのお返しはトータルでウン万円の出費

など、「いまだに、こんな風習が残っているなんて・・・」と絶句してしまうような会社は意外と多くあります。このような傾向は、社歴が長く、時代変化に対応できないオジサンが沢山いる大企業ほど顕著に見られます

学生の皆さんが就職先として憧れる大企業には、このような側面があることも忘れないようにしてください。OB訪問・OG訪問の機会があれば、さりげなく状況を聞き出しておく必要があるでしょう。

 

社内イベントが多いと、休日が少なくなる

社内イベントのもうひとつの問題点は、「本当の意味での休日」が少なくなってしまうことです。社内イベントの大半は、会社が休みの日、つまり土曜日・日曜日に開催されます。このため、ただでさえ少ない休日が、さらに少なくなってしまいます。毎月のように何らかのイベントを開催している会社では、年間で12日も休日(自分が好きに使える時間)が減ってしまうことになります。

そればかりか、無駄な出費を強いられる可能性もあります。社内イベントの費用をすべて会社が負担してくれるとは限りません。「BBQの会費は3,000円です」とか、「誕生日会のプレゼント代を1人1,000円ずつ集金します」といった具合に、少しずつ出費を強いられるケースもあります。年間にすると「ウン万円の出費になっていた・・・」という可能性も十分にあり得るでしょう。

社内イベントが「楽しいイベント」であれば、多少の出費があっても納得できると思われます。でも、そうでなかった場合は、「こんなイベント、早く無くなればいいのに・・・」と恨み節が残るだけです。

 

なぜ社内イベントが必要なのか?

これまでに紹介してきた例のほかにも、飲みニケーションを促す「飲み会補助金制度」など、社内の交流を深める制度を用意している会社もあります。

確かに、社員同士の仲が良くなれば、仕事をスムーズに進められます。これは事実です。わからないことを質問したり、作業を依頼したりするときに、「余計な気遣い」をする必要がなくなります。なので、社内の雰囲気を良くするために、イベントや制度を用意している会社の意図は理解できなくもありません。

でも、少し意地悪に深読みすると・・・、「イベントや制度に頼らないと仲良くなれない会社」と考えることもできます。というのも、雰囲気の良い、仲の良い会社は、社内イベントを開催しなくても勝手に仲良くなっていくからです。

お酒が好きな人が集まれば、(会社からの補助金がなくても)「今晩、飲みに行かない?」と誘いが来ますし、休日に会社の同僚と遊ぶのも「特別なこと」ではありません。改めて制度を用意しなくても、仲の良い社員同士で勝手に「楽しい時間」を過ごそうとするのです。

にもかかわらず、数々の「社内イベント」や「飲み会補助金」を用意し、そのために会社がお金を使っている。ということは、そうでもしないと仲が良くならない会社なのかもしれません。つまり、本当は、「社員同士の仲がたいして良くない会社」と裏読みすることもできます。

このように、社内イベントが多い会社には「意外な落とし穴」が潜んでいるケースもあります。実際に仲が良い場合もあれば、そうではない場合もあります。また、自分が「仲良しグループに所属できるか?」によっても状況は大きく変化します。もちろん、1人の時間を大切にしたい方にとって、イベントの多い会社は「要注意の就職先」となることは言うまでもありません。

会社案内を見るときは、書いてあることをそのまま鵜呑みにするのではなく、「少し意地悪に裏読みする」くらいの慎重さが必要です。会社を紹介する文章や写真は「事実を伝える情報」であると同時に、「求人のための広告」であることも忘れないようにしてください。

あなたが考えている以上に、企業は「若い人材」を求めています。そのための策略を見抜くことも、就活を成功させる(ブラック企業に就職しない)ための重要なポイントとなります。

 

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